悲劇のヒロイン?

episode2

ワクワクドキドキで始まった先輩との不倫。

自分は独身。相手には奥さんがいる。

最初は「私って被害者?」と勘違いする。

「こんな健気に想いを馳せているのに、相手には奥さんがいるって…」

「奥さんとはうまくいってないっていうけど、

離婚する気はあるのかしら?」

「待ってたらいつか私のものになるのかな?

私騙されてるの?

これって二股?」

悲劇のヒロインの出来上がりである。

自分だけ切ない想いをしている。

彼は帰る場所があっていいな。

私は一人部屋に取り残される。

寂しいときに側にいてもらえないんだ。

本当は奥さんともうまくいってるのかな。

私の前の彼は全部うそなのかな。

ひどい…。

でも、実は自分がヒロインではなく、犯罪者、

悪もの役であることに気が付くのに

そう時間はかからない。

奥さんからしたら、

人の男を寝取った悪女。

「訴えたら慰謝料請求できますけど?

人のものに手をだすってどういうこと?

若くてかわいいからってやっていいことと

悪いことがあるんだわ。

不倫は犯罪。

罪を償ってもらいますよ?」

奥さんにバレて、そんなこと言われたらどうしよう?

お金もないし、

職場にもバレてクビになるかもしれない。

そしたら人生真っ暗だ。

どうしようどうしよう。

不安で仕方なくなる。

不倫はやっぱりダメだ。

やめた方がいいよね。

好きだけど…。

でも、この不安を相談できる人は、

彼しかいない。

「大丈夫だよ。絶対バレないし、何かあったら俺が守るから。」

その言葉に安心してしまう。

「今、お互い離れられないんじゃない?」

確かに…離れたくない。

そしてまた不倫は継続する。

バカで単純。

こんな波を繰り返す。

「やっぱり離れた方がいいよね。」

「離れられない。」

2人だけのしょうもない駆け引きが続く。

頭ではわかっている。

離れた方がいいこと。

でも、好き同士の気持ちは

なかなか切ることができない。

「離婚考えてるから。」

「本当?!

待ってていいの?」

喜びで涙が溢れる。

私のものになる日がくるのかな?

もう寂しい想いしなくていいの?

人前で手を繋いで歩いてもいいの?

結構年上だけど、両親は許してくれるかな?

友達たちから不思議に思われないかな?

でも一緒に暮らせたらすごく安心するな。

幸せだろうな。

色々な想いがよぎる。

しかし、待てど暮らせど、

「離婚成立したよ。」という言葉はない。

「色々大変なんだよ、離婚て。お金の問題もあるし、

どっちから切り出すかとかも大事になるからさ。

少しずつ進めてはいるから。ごめんね。待たせて。」

彼は優しくこう言って、抱きしめる。

私は不安と喜びを繰り返しながら、

いつしか、不安が大きくなっていく。

「本当に離婚する気あるのかな?

私いつまで待ってたらいいの?」

周りの友達はどんどん幸せそうに結婚していく。

友達に彼がいることも言えない。

なんか…私だけ取り残されてる?

結局私はただの不倫相手。

騙されてるだけの女?

惨め…。

不安はだんだんと苛立ちに変わっていく。

「私の女としての旬な時間を奪って、

結局離婚しないってどういうこと?」

「そんなに離婚できないなら、

私から奥さんに言ってあげようか?」

こうなってくると、

もう不倫は泥沼化。

お互いにとってマイナスになる。

不安、妬みは、怒りに変わり、

やがて互いの人生を狂わせる。

続きはまた次回。

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