こんなはずじゃなかった

episode1

家庭を壊す気なんて全くない、かと言って家庭に不満がなかったかというと、そんなことは全くなく、むしろ不満だらけではあった。でも、家庭を壊す気、捨てる気など全くなかった。

もちろん相手の家庭のことも。

悪い言い方をすれば、ちょっと魔が差しただけ。

ぃや、恋をしてしまったのか?

ちょっと好きな人ができただけ。見ているだけ、たまに話せたらラッキー。

それでよかったはずなのに…

恋の力とは恐ろしいもの。

気が付けば相手と、W不倫の関係に。

最初は久しぶりの恋愛と、誰にも言えない秘密の恋が発展してウキウキワクワクドキドキソワソワ。

もちろん家庭への罪悪感もあり、会う前は震えが止まらず、お腹をくだし、会ったあとはゲロゲロ吐き…

そして時が経ち、このいけない関係がどうなったか・・・

好きのバランスが崩れ、相手から執拗につきまとわれ、脅迫、ストーカー行為に発展。

うちの住所が送られてきたり、夫の名前が送られてきたり…。『殺す、家庭を壊す。』など毎日数十通のメッセージが届き、私の精神は崩壊していき、仕事はもちろん、日常生活もままならなくなった。

『すべて自分のせいだ。自分の撒いた種だ…どうにかしなきゃ。』と、自分を攻め、解決策を一人で悶々と考える日々。しかし、相手は聞く耳がほぼなく、何を言っても拉致があかない状態。メッセージのやりとりだとどうしようもないので、会うしかないと、会ってみると、意外と普通で優しい。会うための手法だったのか?とまどいつつ自分の想いを伝えてみる。その時は聞き入れてくれるが、バイバイした瞬間からまたメールがしつこくくる。

結局、脅迫はどんどんエスカレートしていき、それとともに、私の気持ちはどんどん離れていった。

自業自得お前が悪いと言われればそれまで。その通り。でも、どうにかしたかった。家庭も壊したくないし、仕事も失いたくないし、色々な人からの信頼も失いたくなかった。みんなが知っている何も起きていない日常、変わらない日常生活を続けたかったのだ。

でも、そうはいかなかった。

限界だった。エスカレートする脅迫メールに怯え、睡眠、食事がまともにとれなくなり、恐怖で職場にいけなくなった。『今日、殺されるかも』『家、燃やされるかも…』『家族、殺されるかも』震えが止まらなくなった。人生終わりにさせられるくらいなら、自分で死んだほうが良いな…どうやって死ぬのがいいかな?自殺方法を検索するようになった。人に迷惑のなるべくかからない方法で…と、準備してしまった。

でも、死ねなかった。

私には子どもがいた。この子達を置いて消えることは… 出来なかった。

「ごめんなさい、ごめんなさい。もう、なんでもするから許してください。」

心の中でそう叫びながら、ひたすらに泣き、途方にくれた。

自分よりも子どもに危害を加えられたらどうしよう…という恐怖心は大きかったかもしれない。

死ねなかった私は、死ぬくらいなら出来ることがあるかも。と考えるようになった。

そこで、私は今まで誰にも言えず、墓場まで持っていくと決めていたこの不倫の事実を親友に打ち明けることにした。

つづく…

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